|
チップニック(TIPniques): AutoCAD 2010 の初見 - February 2009
注: HotNews にアクセスするには、ログインする必要があります。目次のページに戻る場合には、記事ページの上下にある「目次」ボタンで戻ってください。
今年も、オートデスクが AutoCAD とその他製品の最新バージョンの発売を開始する時期がやってきました。これに合わせて、AUGI Hotnews の「チップニック ( TIPniques ) 」では、AutoCAD 2010 の新機能と強化機能をシリーズで解説していきます。 概要 AutoCAD 2010 の多くの新機能の中でも、オートデスクが強く推奨している 3 つの機能がフリーフォーム モデリング、パラメトリック機能、PDF ファイルのサポートです。その他にも、AutoCAD 2010 にはさらにお勧めの非常に多くの強化機能や追加機能があります。強化機能の一部を以下にご紹介します。 - ユーザ インターフェース
- アプリケーション メニュー
- リボン
- クイック アクセス ツールバー
- パラメトリック作図
- 計測ツール
- スプライン/ポリライン ツール
- 外部参照
- PDF サポート
- 図面ファイル形式
- 3D プリント
- Autodesk Seek
- フリーフォーム デザイン
- CUIx ファイル
- アクション マクロなど
以上は、AutoCAD 2010 の新たに強化された機能を一部抜粋したに過ぎません。ここでは、2 つの最も重要な新機能であるフリーフォーム モデリングとパラメトリックの 1 つから始めることにします。これら 2 つを詳細に解説するには少し時間がかかります。まず、パラメトリック拘束について説明します。来月は、Melanie Perry が AutoCAD 2010 のその他の強化機能をいくつか解説する予定です。 パラメトリック AutoCAD 2010 は、2D と 3D の両方の世界にメリットをもたらします。フリーフォーム モデリングは 3D モデリングの強化機能で、パラメトリックは 2D 設計で使用する新機能です。パラメトリックは、CAD ソフトウェアやオートデスクにとって真新しいものではありません。しかし、AutoCAD では新機能で、これにより AutoCAD はより強力な設計ツールとなります。パラメトリックを使用すれば、設計者は意図や設計目的に応じて図面要素を拘束できるようになります。パラメトリックには [ 幾何拘束 ] と [ 寸法拘束 ] の 2 種類があり、どちらもリボンの [ パラメトリック ] タブにそれぞれのパネルがあります。 
図 1:リボンの [ パラメトリック ] タブ。[ 2D 製図と注釈 ] ワークスペースで表示されます。 幾何拘束 パラメトリック拘束を使用すれば、設計オブジェクトの寸法および幾何拘束を維持したまま図形の変形を行えます。幾何拘束で、設計上の関係が幾何的に変更されることを防ぎます。さまざまな拘束の中から 1 つを適用して実行します。拘束には次のようなものがあります。一致、平行、正接、共線、直角、平滑、同心、水平、対称、固定、垂直、同じ値。これらを選択すれば、作図しているオブジェクトがたとえ何であっても、希望する方法で動作するようにできます。 寸法拘束 寸法拘束で、オブジェクトに特定の値を設定できるようになります。たとえば、50 ユニットの長さの線分が必要な場合、寸法を 50 ユニットに拘束します。その線分を回転、または移動させる場合、拘束を編集しない限り、50 ユニットの長さのまま維持されます。幾何拘束と同様に、寸法拘束には、長さ寸法、一致、水平、垂直、角度、半径、直径などが用意されています。これらの拘束を使用して、任意の半径の円弧や、必要とする場所から特定の距離を取った中心点を設定できます。 円弧長など拘束できない値もありますが、それは AutoCAD 2011 に任せましょう。寸法拘束には [ ダイナミック ] と [ 注釈 ] の 2 つのフォームがあります。どちらも計測値を拘束するものですが、異なる目的で使用されます。注釈の方は、まさしく寸法オブジェクトのようなもので、同じ方法で管理します。寸法スタイルもそれらに適用されます。ダイナミック拘束と同じプロパティを持つことになりますが、出力時には寸法のように表示できます。 ダイナミック寸法拘束は、出力や注釈のためには利用されません。それらはオブジェクトの計測値を管理するためのものです。その表示設定は寸法スタイルではなく、それぞれの変数セットを使用して管理します。 
図 2 :寸法拘束は線画に適用されます。左側のパラメータ管理をご覧ください。 ユーザ定義パラメータ 拘束の 3 種類目が [ ユーザ定義パラメータ ] で、他の寸法拘束に適用する変数として式や値を作成することができます。これはパラメータ管理を使用して設定します。パラメータ管理の左上にある [ Creates A New User Parameter ] をクリックします。そして名前、式、値を設定します。たとえば、名前を X、式を d1-1 にし、値はそれに応じて計算されます。この場合、d1 の値を変更すると X の値が更新されます。上記の図 2 では、d1 が 24 であるため、X は 23 となっています。今度は D2 の式 X を作成し、23になるようにします。X を使用しない場合は、D2 の式に D1-1 などと入力します。これはユーザ定義パラメータと寸法パラメータの 1 つの適用例に過ぎません。 拘束の使用について 拘束の適用には数え切れないほどの方法があります。寸法拘束と幾何拘束の組み合わせは、非常に有効な利用方法です。拘束を使用して、維持する特定の値や関係を作成したり、異なる設計値を示したりします。オブジェクトに寸法を記入するように、寸法拘束を適用できます。幾何拘束は 1 度に 1 つ適用でき、自動拘束コマンドを使用してオブジェクトを拘束できます。どの拘束を適用するかを重要度に応じて調整する設定があります。 
図 3 :寸法拘束および幾何拘束を設定。拘束アイコンをご覧ください。 ( 上記の図 3 のように ) オブジェクトを選択すると、対象のオブジェクトは従来どおり強調表示されますが、適用する拘束アイコンも強調表示されます ( 図 3 を参照 )。 関連した拘束アイコンも強調表示されるため、パラメトリックに連携しているオブジェクトを特定できます。表示されている 2 つの円は拘束されているため、RAD2 にどのような数値を入力しても、どちらの円の半径もその値となります。RAD2 を変更すると、右側の円が RAD2 で寸法上拘束されていて、どちらも幾何拘束されて同等の円となっているため、両方の円が更新されます。このブラケットの両端にある円弧も、同等に設定されているため、一方の半径を変更すると、両方の円弧が更新され同じになります。 この方法で拘束できない図面を拘束する可能性があります。その場合、図 4 のようなエラー メッセージが表示されます。 
これ以上拘束できないオブジェクトを拘束しようとする場合に表示されるエラー ウィンドウ。 このメッセージが表示されると、寸法拘束を寸法にする、再度実行する、キャンセルする、を選択することができます。このメッセージは、他の拘束と矛盾が生じているか、オブジェクトを拘束しすぎて適切に動作できない場合に表示されます。そのため、図面を拘束する場合には、ジオメトリを変更できる寸法を設けるようにしておきます。考えられるすべての寸法が固定されていると、必要に応じて図面を編集したり、他の拘束を調整することができません。つまり、変更のための余地が必要になります。これを実証するような例はたくさんありますが、AutoCAD を使用する際に何ができて、何ができないかを探してみてください。 ダイナミック ブロックでの拘束 ダイナミック ブロックは以前からあり、日常多くのユーザが使用しています。このダイナミック ブロックが強化され、多くの方法で拘束を利用できるようになりました。ルック アップをご存じですか?うまくパラメータ設定すれば、ルック アップも非常に簡単に適用できるようになります。線画を作成し、幾何拘束と寸法拘束を設定します。寸法拘束はルックアップ変数に使用したり、新たに BTable を使用します。選択した変数に応じてテーブルを作成するコマンドです。次に、スプレッドシート状のテーブルに希望する値を入力します。既にデータの入ったスプレッドシートがある場合は、フィールドを選択して、それを新しいブロック テーブルにコピー&ペーストすれば終わりです。簡単です。 パラメータ管理 先にパラメータ管理について説明しましたが、ここで詳しく解説します。パラメータ管理を使用して、寸法パラメータとユーザ定義パラメータを管理します。パラメータ管理でパラメータを選択すると、図面内の拘束が強調表示されます。これにより、管理しやすくなります。パラメータ管理を開くには、パラメータ管理を選択するか、コマンド ラインで PARAMETERS と入力します。 最終的に、パラメータ管理に複数のパラメータが表示されます。そのため管理が困難になります。1 つの例として、それぞれの拘束に説明的な名前を付けるという対処方法があります。名前にはスペースが入れられません。寸法拘束のグループが相互に関係がある場合には、類似した名前を付けるようにします。たとえば、brktop ( ブラケットの上部の寸法に対して )、brkbot ( ブラケットの下部 )、brkleft ( ブラケットの左側 ) などです。パラメータはアルファベット順に、昇順または降順でソートされます。画層管理の知識をここで生かしてください。 
図 5 :パラメータ管理 Conclusion AutoCAD 2010 には多くの新機能と強化機能が追加されました。AUGI Hotnews では今後数回の記事でそれらを取り上げ、詳しく解説する予定です。AutoCAD 2010 は今年の 3 月までリリースされませんが、製品の機能について取り上げ始めるのに早すぎることはありません。パラメトリック拘束は、AutoCAD 2010 で新たに搭載される主要な一連の機能の 1 つです。設計者が寸法や幾何関係、そして設計意図を維持するのに役立つことでしょう。 Brian C. Benton は、フロリダ州、フォートマイヤーズにある、Heidt & Associates, Inc. のシニア エンジニアリング CAD 技術者/設計者です。機械、構造、土木エンジニアリング分野で、AutoCAD GX-III 以来、AutoCAD を使用しています。彼は、詳細作成者、製図作成者、設計者、IT アシスタント、CAD ソフトウェア マネージャ、規格準拠担当者であり、有名な「ヘルプ デスク」です。Brian は、現在、『CADalyst』誌の「Tip Patroller」でもあります。Brian へお問い合わせは、bbenton@cad-a-blog.com にて行うことができます。Brian のブログは、http://CAD-a-Blog.com です。
|